アシックス 紳士靴のこんな印象

しかし、M氏は究極のサイズであるカセットテープのサイズを求め続け、次々と発売されたモデルは小型化の進化を見せ、常に他社を凌駕し続けたのである。 担当者が「2006年度において2パーセント下がる計算ができる」と答えたのに対し、I氏は「そこまで待たねば効果は出てこないということでは困るので、いろいろ検討しているが、テレビひとつとってもブラウン管から液晶まで構成比の変化の見方もいろいろあるので、なかなかこうだと言い切れない」と語った。
繰り返し言うが、モノづくりのコスト低減の問題は、このようなシュミレーションの問題ではない。 モノづくりの現場を知るトップ自らが、ここまで押さえろ、と大号令をかけなければ進むものではない。
机上のコストダウン2004年5月に開催された恒例の経営方針説明会において、あるアナリストが、2003年度にエレクトロニクス部門が赤字転落したことに注目し、今後の材料比率はいくら減少するのかと質問したと言うならば、妥協のない小型化こそが商品力の決め手であり、「ウォークマン」をSの独占的な商品にしていく原動力となった。 もし、このときSが、今日のように部品の共用化を優先し、最低でも数年間(数モデル)は同一部品を使うものとしていれば、おそらく「ウォークマン」の独り勝ちという伝説はなかったに違いない。
原価率の低減が、M電器に比べ半分にも及ばないのは、このような事情が作用しているはずである。 とすれば、2006年に向けても、意欲的な商品企画に注力しようとすればするほど、「トランスフォーメーション」が掲げる部材コストの圧縮は絵に描いた餅に終わるということである。

HにあってSにはない大きな風土差はここにある。 Hが「オデッセイ」を生み出し、V字改革をなしとげたような転機は、Sにはおとずれないであろう。
Sに復活があるとすれば、新たな技術開発への情熱が再燃し、それが実を結んだときであるはずである。 自らの強みを掘り下げることでしか、復活の芽は出てこないのである。
半導体は起死回生の新兵器になるか。 Sは、既存商品の原価を圧縮して利益を得てきた企業ではない。
常に新しい商品を開発し、その新規性が市場に評価され、大きな付加価値を得てきた企業である。 Sは、2006年度に向けて、「70周年記念商品」を続々と市場投入し、一気に劣勢を挽回することを狙っているはずである。
その責務を双肩に担うのは、ゲーム機事業で圧倒的な成果を見せたK氏である。

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